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○こちよ「最近あの人自分のこと「ぱんださん」って言われることに罪悪感があるらしいわよ」●ちよ「もうそんなに若くないんだからそういうかわいい呼ばれ方は微妙よね」


by panda-panda78

河井さんへの想い①


河井さんへの想い①_b0099333_2211310.jpg
えー、PCのアダプタが壊れてしまい愛するLET'S NOTEが起動することなく部屋の隅で固まっておりました。。

久々の更新
そしてしばらくはエセ更新が続くと思われます。日付はあまり気になさらないでください。

わたくしごとですが先日也月さんに部屋に乱入され、『部屋が部屋が・・。』と謎の言葉を電話口で発していたとのことだったのですが、
その際に也月さんに河井寛次郎さんの火の誓いをお貸ししました。
確か東京の民芸館で買ったもの。普通の本屋さんでは売ってないのでは?

也月さんには普段からお世話になりっぱなしでしたので少しは恩返しが出来たでしょうか。

手元に戻ってきてから久々に手にとって見る。

やはりいい本である。


大学時代文学部に所属していた私でしたが

『小説家で誰が好きですか?』
という質問に
『梶井基次郎』
と答えるつもりが
『河井寛次郎』と答えてしまい

『本当に梶井のこと好きなんですか?!』
ともっともなつっこみを入れられてしまったことがありましたっけ。
それだけ河井さんのことが好きということですよ。

言い訳させていただくのならば、京都つながりということで。
続きはまたあした。

河井さんの文章というのは本当に写真で見るあのやさしいオーラが文章に満ち満ちたところもあるし、と思えば力強い文章にはっとするところもある。

河井さんの陶芸よりもこの文章に僕は強く引かれているのかもしれない。

特に版画家(板画家)の棟方志功さんのことを書いた文章の熱さには読むたびにそのやさしさ。その激情ゆえに理解されないこともあったであろう、確かに棟方さんは気にしなかったのかもしれないけれども、それを満たしてありあまる愛にみちた文章と、その熱さにいつも涙が出るのである。

『遺憾なことに真っ当なものはたいていは痛ましい中から生まれるものだ。君もその籤をひいたひとりなのだ。君はたいていの人のへこたれる処をいつも立ち上がってしまう。それでいて君は優しい人だ。そういう君をみていると身体中があつくなってくる。
(中略)
しかしこういう君がただ生まれつきだというだけで片付けられてしまわれては残念である。君の通ってこられた道は想像にあまりがある。そんな中から今の君が生まれたはずだ。脱ぐものを脱ぎ、切るものを切り、棄てるものを棄てて--だが一体君は何を棄て、何を脱ぎ、何をきったのか。君からこれは一番勉強させられてよいことだ』

自分のことをこんなに書いてくれたのならなんてうれしいでしょう。子供のように自分の感情を表に出す棟方さんのことだから本当に飛び上がって喜んだに違いない。

もっとあれこれと載せたいところだが後は『火の誓い』講談社文芸文庫を買われることをお勧めいたします。
by panda-panda78 | 2006-07-14 02:07 | きみに読んで欲しい。